好評シリーズ!第6回古民家xビブリオバトル in 嘉麻

射出引神社正面
2013年、今年も古民家xビブリオバトルは、日本の古き良き伝統文化を継承し新しい発展を目指しつつゆる〜くお気軽でマイペースな楽しさをお届けすることをモットーに頑張って参ります!
皆さん、どうぞよろしくお願い申し上げます!

新春第一弾となる第6回古民家xビブリオバトルが舞台に選んだのは、
福岡県嘉麻市上山田です。
嘉麻市は福岡県のほぼ中央に位置し、多くの史跡を残す自然豊かな土地です。
遠賀川の清流の恩恵を受けて育まれた銘酒「黒田武士」や「寒北斗」の里でもあります。
そして第2回古民家xビブリオバトルの会場となった老舗和風旅館「常盤館」のある地・・
その時に受けた地元の方々の暖かい歓迎と一体感が忘れられずにいたらばなんと!
これはもう運命とも言うべきご縁でふたたびこの地で開催の運びとなりました。
今回の会場は、これ以上申し分のないくらい素晴らしい伝統構法が生きる築100年は超す古民家。
嘉麻の古民家嘉麻古民家天井
当時の面影を残す蔵に隣接する母屋の玄関を入ると広々とした土間、見上げると高い天井に黒く太く立派な梁が目に入ります。
そこには、おばあさんと犬一匹、身を寄せ合って静かに暮らしていました。
そのおばあさんのもとへ久々に訪れた訪問客は、ちょっと、いえかなり不思議な一団に映ったことでしょう(笑)
何しろ顔ぶれは、こちらのお屋敷のすぐ近くにある射手引(いてびき)神社さんの神主さんとご家族をはじめ、作務衣のお坊さん、大工さん、材木業を営む人たちから、日本酒コーディネーター、広告業やクリエイティブ業の方々、出版社さん、本屋さんなど、年齢も住む地域もとりどりでしたから。
ただひとつ、共通するものがあるとすれば、日本を愛し、地元が大好きなことだけ。
その素朴な原点に相通じるものを感じてくださったのか、おばあさんは、ニコニコの笑顔で出迎えてくださいました。二間続きのお手入れの行き届いた部屋に入ると、お茶やお菓子、ストーブの支度まで完璧に整えて私たちの到着を待っていてくださったのだと分かりました。
おばあさんのおもてなしするまごころに触れ、またひとつ、一生ものの宝に出逢えた瞬間です。
嘉麻古民家ストーブ
さあ、年始めの出逢いは縁起もの!
福岡県随一の豪雪地帯より、白雪の舞う1月最後の週末、白熱の様子をレポートさせて頂きます!
「第6回古民家xビブリオバトル in 嘉麻」
〜紹介する本を漢字一文字で表現してみよう!書き初めバトル〜
来場者:19名
発表者:9名
懇親会出席者:17名

【第1ゲーム】
1: 『神去なあなあ夜話
疲れたときに読めば気持ちほっこり、自然とともに生きる力が湧いてくる。ということで漢字一文字は「力」
2: 『発酵道
地球を救うは菌。道を極めるものだけがたどり着ける場所とは?年始めの道を行く一歩、漢字は「一」
3: 『プチ哲学
詭弁にだまされるな。自分の頭で少しだけ深く考えてみよう。まさかのタイムアップに?!漢字は「考」
4: 『伊勢神宮ひとり歩き
地元氏神様を祀る射手引神社神主桑野さんご登場。今年20年に一度の式年遷宮を迎える伊勢神宮へ新年の「祝」を込めて誘います。

プレゼン者それぞれの生き方をうつす鏡のような本が出揃いました。
祝プチ哲学
第1ゲームチャンプは、『プチ哲学』の松隈靖之さん。
気になる結末を残してのプレゼンは作戦勝ち?!おめでとうございました!

休憩をはさんだ合間に嘉麻市市役所の縄田さんより嘉麻市の旬な話題をビブリオバトル風にPR。
第2回のときにもご紹介した「嘉麻の釜飯の素」がいまや大ヒット!
嘉麻の各地で見られるようになりました。
もうひとつは「白木牧場の特別牛乳
高品質の乳として知られるジャージー牛の牛乳を全国で初めて低温殺菌された安心保証の特別牛乳で販売!搾りたての美味しさを九州唯一、白木牧場で満喫できます。

【第2ゲーム】
1: 『横道世之介
ご友人間で賛否のわかれた作品だそう。貴方はどう感じますか?あらゆる作品も「愛」をもって読んでみよう。
2: 『金銭上のアリア』
帯に「ほとんど本」と称されたのは芸術家雪野氏が10円コピー機で出版したエッセイ集。こんな「変」な本見たことない?!それもそのはず市場に流通していない部数限定の私家本、レアな一品です。
3: 『僕のうしろに道はできる
意識障害の人にも思いがある、回復する方法がある、白雪姫プロジェクトから生まれた本。漢字は「希(のぞみ)」
4: 『夢と希望の人生学
人生は常に選択の連続。人生の成功ストーリーとは?社会人にも大学生にも読みやすい物語調。漢字は「択」
5: 『土を喰う日々
ついに謎の作務衣のお坊さんのご登場です。実はこちらのお方は青江覚峰さん。
昨年11月に『お寺ごはん』を刊行され、今や大人気料理僧として名を馳せる浅草緑泉寺のご住職さんです。
今回は、このビブリオバトルの開始前に射手引神社で行われた古民家イノベーションPRJ主催ワークショップ「神社でお寺ごはんを作ろう!in 福岡」に講師としてお招きさせて頂きました!
この『お寺ごはん』を執筆される原典となったという『土を喰う日々』では 四季折々のものをお客様にいかにおもてなしするか、丁寧に綴られます。特に6月の章は必読だそう。道元和尚の料理の心得帖『典座教訓』とあわせて読んでもらいたいと穏やかににこやかにお話する覚さんでした。漢字は「命」食事は命に感謝の心で。
覚さん
第2ゲームも思いのこもった作品が出揃いましたね。
チャンプ選びも真剣です。
第2ゲームチャンプは、『土を喰う日々』青江覚峰さん
日々一生懸命に丁寧に向き合う心を説き、ものごとを型にはめることのない寛容な覚さんおすすめの本たち。
おめでとうございました!!
チャンプのおふたりには、嘉麻市の「嘉麻の釜飯の素」と「白木牧場の特別牛乳」が贈られました。おふたりとも素敵な本のご紹介ありがとうございました〜。

懇親会は古民家のお屋敷を出てすぐの射手引神社
( ^_^)/□☆□\(^-^ )射出引神社神様
神主桑野さんとご家族のご好意により、社務所をお借りして祭壇の前で盛大に乾杯です。
射手引神社は、嘉麻市山田の地に古くより香椎宮・貴船宮として尊崇厚い両宮を、宝暦10年(1760)11月3日に併せお祀りしたお社です。日本書紀では、筑前国夜須郡秋月庄(あきづきのしょう)を根城に暴れまわる「羽白熊鷲」の征伐に乗り出した神宮皇后を助け、その矢を射た天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)を神功皇后が貴船の神々と共に射手引大明神と称して祀ったとされています。
現在では、弓矢の加護を得ようと弓道関係者をはじめ、恋愛成就、厄除け、諸願成就を求める参拝者が多く訪れ、お社へ続く石段を登り切ると嘉麻市山田の町並みが一望出来ます。
桑野さんの明るく開放的な人柄と細やかな奥様のサポートが氏子さんや地元の方々の拠り所となっているあたたかな神社です。
かっぽ酒竹ごはん
そんな桑野さんお手製のロケットストーブで大工さんが竹を切りカッポ酒!
心もからだも芯からぽっかぽか。笑顔で満たされた会となりました。
今回もたくさんの方にご支援ご協力頂き、皆さんに楽しんで頂けたようで本当にこの出逢いと繋がりの力に感謝しています。
ありがとうございました~!
また来月お会いしましょう~

文/市川紀子

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